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こんにちは、としぶんです(@toshibunbun)。
過去記事「うつ病で仕事を休んでいる時は遊んではいけないの?いや遊びもリハビリのひとつだ!!」という記事のなかで、
「うつ病は脳の病気。遊びもリハビリのひとつ」
という趣旨を述べさせてもらいました。
躁うつ病(双極性障害)の妻を日々サポートし、また職場ではうつ病で休職する人に対する経験などから、わたしが考えている見解で間違いないと思っています。
しかしうつ病で休職する側にもモラルが必要だなと感じる場面も、過去にはありました。
ただうつ病で休職している人には自分で気持ちをコントロールできない人も多いので、企業の担当者が病気を理解し、トラブルにならないように配慮しなければなりません。
うつ病で休職している人が遊んでいるときのジレンマ
うつ病には「新型うつ」などと言われる、仕事には行けないけど遊びには行けるうつ病が存在します。
「存在します」というより、そもそも「遊び」はリハビリとして効果的ですから、遊べるならどんどん遊んで社会復帰の機会にしていけばいいと感じます。
ただ、それでも休職しているというモラルは持っておくべきだと感じるんですね。
というのも、職場ではスタッフが休職者の穴埋めをしている現実があります。
そこで「遊びに行きました―」なんてSNSが投稿されていると、うつ病に理解のある人であっても、なかなか良い気持ちにはなれないのがホンネでしょう。
「残されている私たちがあなたの穴埋めをして、あなたは遊びに行ってるの?」
これがホンネです。
ただうつ病の苦しんでいる状況も理解できるとなれば、そんな本音を口にすることはできません。
ここでホンネを言ってしまうと、
「やっぱりうつ病は理解されない」
と言われることにもなりますからね。
うつ病で休職する人が持っておくべきモラル
わたし自身の管理職経験から考えると、うつ病で休職するときには復職までに長い時間を要するときもありますから、焦らずじっくりと治すべきだと思います。
遊べるときには大いに遊んで、休職に向けてリハビリを行うべきです。
ただしうつ病で休職する人にも一定のモラルや配慮すべき点を持っておくべきだとも感じます。
やはりほかの職員は働いているのですから、公開しているSNSなどでは遊びに行った内容をアップするときには、内容を配慮するべきだと思うのです。
リハビリだからと言って「ディズニーランドに行きました―」なんて投稿があると、働いているみんなからすれば「休職しているのに?」と思うのが普通の感情です。
そりゃ、苦しんでいるなかで、ようやく外出して遊びに行けた訳ですから、それは褒められるべきものです。
とはいえ、働いているみんなにも配慮してあげてほしいと感じるのです。
むしろ遊びに行けたということを言いたいのであれば、上司など休ませてもらった人に対して報告すべきで、上司から「遊びに行けるほどまで回復しています」ということをスタッフに報告してもらうほうが、理解されると思うんですね。
リハビリだとしてもそれは遊んでいると捉えられる可能性があると理解する
「上司に報告することがストレスになる」とおっしゃる方がおられると思いますが、ストレスになるなら報告しなくていいと思います。
でもSNSで楽しく遊んでいる様子をアップすることは、なかなか理解される行為ではないということを理解しておくべきだと感じるのです。
悪く言ってしまうと、「仮病」であると捉えられる可能性もあるということ。
ただそれを「遊んではいけない」と考える必要はまったくありません。遊ぶことは重要なリハビリであるからです。
「病院でリハビリしている人なら、その様子をSNSに公開しても何も言われない。それじゃあ、遊びに行くことを公開しても同じ意味じゃ・・・」
そんな意見をお持ちの人もいるでしょう。これはごもっともな意見ですが、どこからがリハビリでどこからが仮病なんて周りの人は把握することができません。
もちろん病気で休職している訳ですから、リハビリの一環に決まってますが、それでも配慮すべきポイントだと感じているのです。
ただしこれらの配慮は、自分自身で気持ちのコントロールができない人に対しては、かなり酷な話になります。
そのため企業の人事担当や一定の役職以上の人には、十分に病気の理解が必要になるのです。
会社側がうつ病で休職する際に配慮してほしいこと
会社の人事担当やうつ病で休職する人の上司である立場ならば、
「うつ病の人にとって遊びはリハビリである」
「スタッフはうつ病について理解している訳ではない」
という「うつ病の休職者」と「働いているスタッフ」の二つの視点で休職の対応をすべきです。
うつ病の人は起きるのも死にものぐるいですから、遊べるようになることは本人にとってとてもうれしい出来事なのです。
「ここまで回復できた」「どこまで自分は回復できたのだろう」
と考えることができるモノサシになります。だから嬉しくなって、SNSなどに投稿してしまうことも理解することができるでしょう。
しかしそのような状況のなかで、その人の仕事のサポートをしているスタッフがいることも考えておかねばなりません。
すべての人が休職者やうつ病に対して寛容で、どのような状況でも休職する人をサポートし続ける気持ちを持つことができる訳ではありません。
忙しい状況であるならば、
「なぜ休むの?」「なぜ私がサポートしなければならないの?」「サポートしていても給料は上がらないでしょ!」
このように考えても不思議ではありませんよね。
だからスタッフに対して、メンタルヘルスに対する理解が必要になると同時に、うつ病で休職する人に対しても、十分な配慮が必要になると思うのです。
うつ病で休職する人がしっかりと治療に専念するには企業の対応が必要
わたしが今までに職場でうつ病による休職で対応したときには、すべてメンタルクリニックや精神科の診断書がありましたし、「仮病」なんてなかったと思ってます。
世の中には、それほどうつ病を装った仮病はないのではと考えています(実際は分かりませんが)。
でも「仮病」と思われてしまうことは、休職者も働いているスタッフもストレスになり、良いことなんて一つもありません。
ただわたしの妻のように躁うつ病(双極性障害)の場合であれば、まったく何もできず布団から起き上がることもできない状況のときもあれば、眠らずに働き続けることができるような状況のときもあります。
躁転している状況で遊びに行けば、どうしても自分の気持ちがコントロールできずに、SNSに遊びに行ったことをアップしてしまうかもしれません。
わたしは妻を見ていて病気での行動が理解ができますから、「SNSに遊びに行ったことをアップしてはいけない」と言ったとしても、あまり意味のない指示になるかもしれないかなと考えています。
だからこそ休職するときには、企業の担当者がしっかりと病気について理解し、休職者がしっかりと病気の治療ができ、働いているスタッフも気持ち良くサポートができるように配慮しておかねばならないのです。